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副業?でもそれって…『確定申告について』

                                     

確定申告、それは日本に住んでいても住んでいなくても、儲けたお金は多少にかかわらず、国に届け出なければなりません。確定申告とは文字通り国に自身の所得を申告する行為・手続きを指します。

 

1.確定申告って何?
確定申告、あんまりいいイメージを持っている人はいないと思いますが、その通りです。一年の所得を精算して税務署へ申告して、計算した税金を支払う事になります。『申告=納税』のイメージのおかげで、申告=いやなものというイメージが何となくあるのではないでしょうか。

 

2.確定申告義務と権利
(1)いつやるの?
某塾講師が頭に浮かんだ方、そろそろトレンドは移っています(と甥っ子に言われました。。。)一言で言うと『古い!』と言われたという事です。
法人(会社)なら会社ごとにあらかじめ定めている締めの日(決算日といいます。)の2か月後までに申告します。個人の場合は、1月〜12月の一年分を翌年3月15日(土日を挟む場合は翌平日)までに申告します。

(2)私はせえへんとあかんの??
確定申告をするケースは大別して以下の3つです。商売をしている方は嫌なイメージしかないかもしれませんが、
一概に確定申告=納税ではありません。

(イ)所得があって、税金を納めていない場合:義務です。

(ロ)その年に損した場合:任意です

(ハ)税金の還付を受ける場合:任意です

 

ここで疑問が一つ。
サラリーマンも所得はあるのに通例、確定申告しませんよね?
それは源泉所得税という形で給与を貰う度に税金を差し引かれ、更に確定申告の代わりに『年末調整』を会社がしてくれているからなんです。後述しますが、『源泉所得税を既に取られているケース』に該当します。
日本はサラリーマンが大多数を占める為、殆どの人が確定申告を行っていません、では所得があって確定申告をしなくてよいケースを紹介します。

 

(3)確定申告をしなくていいケース

(イ)共通:所得が少ない場合
お金を儲けたけど、金額が少ない場合は申告しなくてよい=税金を払わなくてもよいという金額(免税点と言います。)が設定されています。所得が20万円未満の場合、確定申告は必要ありません。
税務署『この金額でいちいち来られても。。。』
納税者『なんでこんな金額でいちいち。。。』
このニーズが一致し、20万円未満はこの両者の事務手続き増大に考慮したお目こぼしラインという事です。 

(ロ)源泉所得税を既に取られているケース
2社以上で働くなどの掛け持ちをしないサラリーマンがこのケースに該当します。年収2千万以上の方を除きますが、一つの給与支払い者からのみ給与の支払を受ける方(掛け持ちをしていないって事です。)で、給与からちゃんと源泉所得税を徴収されている方。
掛け持ちをしている場合は少しややこしいですが、2か所目からもらう給与が20万円未満または、2か所目からもらう給与が150万円と所得控除額(雑損、医療費、寄付金、基礎以外)の合計額以下なら申告義務は発生しません。
あとは、株式関係もこのカテゴリに入ります。証券口座を持つ際に『源泉徴収あり』を選択していれば、自動的に税金が引かれるので申告は必要ありません。
退職金、年金も同様ですね。

このケースは主に納税者負担の軽減というよりは、納税義務者と実際の税負担者が相違し、納税義務者に納税業務を全て代行する旨が税法上定められている為、結果的に税負担者による申告手続きが割愛されているというお話です。
日本では殆どの方がこのケースに該当する為、普段確定申告に縁のない方が多いかもしれませんが、逆に言えば、この2例以外に該当する所得以外はまず申告義務が伴うと言って差し支えないでしょう。

 

(4)確定申告を敢えてするケース
以下の2ケースが該当します。

(イ)確定損失申告
これは、商売の他、株式、先物(商品先物やFX等も含まれます)、その他災害、盗難、横領で被った損失がある場合、その損失を最大3年間繰越す事が出来ます。その為、申告義務はないけど、敢えて損失の申告をして、所得が出ている年にその所得と繰り越した損失を相殺して、本来払うべきだった税金を安くすることができる、それが確定損失申告制度です。

 (ロ)還付を受けるための確定申告

このケースは払いすぎた税金を返してもらうための確定申告です。
議題となる徴収方式は源泉徴収制度と呼ばれるもので、給与はじめ、年金、退職金、株式の配当、譲渡所得、一部の収入からは、予め税金を徴収されます。これが源泉徴収制度、その時に差し引かれる税金が源泉所得税です。
これらは、収入の種類によって一律に定められた金額が差し引かれる為、各人の事情に鑑みた結果、還付が発生(税金が取られすぎているので返してもらう)するケースがあります。
この申告を『還付を受けるための確定申告』と言います。
取られる側としては納得のしにくい話ですが、国側で各人が取られ過ぎかどうかを判別するのは不可能なので、自身による判断と申告が必要という事です。
本ケースの代表例としては、2か所以上から給与支払いを受けている方が該当します。
これは1か所目から給与支給を受ける際は、家族構成などを盛り込んだ甲欄『扶養控除等申告書』を毎年はじめ、または入社一年目の方は入社すぐに提出して適正に年末調整をされているのに対し、2か所目から給与を受ける場合は、家族構成などを考慮しない乙欄『扶養控除等申告書』を提出する事となります。両者の違いは徴収税率にあり、乙の方が源泉徴収税額は高く設定されています。これを正しい税額へ再計算すると、還付となりうるケースが発生し、『還付を受ける為の確定申告』をしなければ税金は返ってきません。
逆に複数社から給与を受けていて、掛け持ちである旨を会社側が把握していないなど『扶養控除等申告書』を正しい形で提出できていない場合には、申告義務が発生する場合もあるので、不安な方は一度確認してみることをお勧めします。
(自身が会社側に甲・乙いずれで処理がなされているかは、源泉徴収票内『乙欄』という箇所に〇がついているかどうかで確認が可能です。)

 

3.まとめ
今回はこれで以上です。日本の大部分の人は確定申告をしなくてよいように制度上設計されています。ただし、それはサラリーマンとして(年金受給者として)のみ収入を得ているだけの場合だけが該当し、それ以外の収入がある場合、確定申告をしなければならないケースが多々存在します。
確定申告は義務であり、申告を間違った場合(過少申告)や、怠った場合(無申告)は自発的に申告しなければ、万一税務署から指摘を受けるに至った場合、各加算税(10〜30%)、及び延滞税(日数計算)を本税(本来支払うべき税額)とは別途支払う事となります。
また、税金を取られすぎているケースを把握出来るのは自分自身のみであり、国や会社は教えてくれません。
これらのケースも同様に自身で判断し、還付を受ける申告をしなければ、税金は一切返ってきません。

申告を間違った場合の修正申告、還付を受ける為の申告とも、期限を過ぎていても5年間は遡って自発的に行う事が可能で、指摘を受ける前の自発的な修正申告はケースに応じて加算税が軽課されます。
また申告漏れは商売を続けていく前提であれば、順調にいけばいくほど申告すべきだった納税額は高額になり、税務署から指摘を受けた場合、過年度分・加算税・延滞税は、ほぼ同時期に納付する事となります。
少額だから税務署から言われていないから大丈夫ではなく、自分は確定申告をしなくてもよいのか、逆に税金が返ってくることはないのか、少しでも疑問に思われた際は税理士事務所等専門家へのご相談をお勧めします。

 

 (2019年1月記載)

 

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